【病院のコスト削減】検査試薬の共同購入と機器統一|免疫分野で大きな効果が出る理由
検査試薬の共同購入はなぜ進んでいないのか
グループ病院において、医薬品の共同購入は多くの法人で実施されています。
一方で、
👉 検査試薬の共同購入はほとんど進んでいない
のが実情です。
しかし実際に取り組んでみると、
👉 医薬品に匹敵する、あるいはそれ以上の効果が出る領域
であることが分かります。
検査試薬の集約で得られる効果
実際に試薬の統一・集約を進めた結果、
- コスト削減
- 発注業務の効率化
- 施設間の標準化
といった効果が得られました。
特に、
👉 病院ごとにバラバラだった運用が統一される
ことで、業務面の改善効果も大きくなります。
特に効果が大きいのは「免疫分野」
検査分野には、
- 生化学
- 免疫
- 凝固
- 血算
- 血液ガス
などがありますが、
👉 最も効果が大きいのは免疫分野です。
理由はシンプルで、
👉 機器・試薬ともにコストが高い
ためです。
免疫は「専用機・専用試薬」で縛られる
生化学は汎用機が多く、
👉 複数メーカーの試薬を使える
という特徴があります。
一方で免疫は、
👉 専用機+専用試薬で固定される
ため、
👉 一度導入するとメーカーにロックされる
構造になります。
これが、
👉 共同購入・価格交渉を難しくしている最大要因
です。
機器統一が突破口になる
この課題に対して有効なのが、
👉 機器の統一と同時に試薬を集約すること
です。
具体的には、
- 更新タイミングを把握
- キーとなる病院で導入交渉
- グループ全体の統一を前提に交渉
という流れで進めます。
メーカーとの交渉は「将来収益」を使う
交渉の本質はここです。
👉 単発の導入ではなく、将来の試薬供給まで含めた交渉
です。
つまり、
- 全体試薬コスト削減
vs - 機器の長期固定化
のトレードオフになります。
メーカー側から見れば、
👉 一度外すと数年間の売上を失う
ため、
👉 非常に強い競争環境が生まれます
現場の抵抗は必ず発生する
この取り組みで避けられないのが、
👉 現場(検査部門)の抵抗
です。
例:
- 同じ機器を使い続けたい
- 新しい機器を使いたい
- 数値差への不安
- ラック仕様の違い
さらに、
👉 タスクシフトとの整合性
なども議論になります。
成功の鍵は「丁寧な説明」
これに対して重要なのは、
👉 メリット・デメリットの可視化と丁寧な説明
です。
- コスト削減効果
- 業務効率
- 将来の安定性
👉 これを現場と共有することで、
👉 合意形成は可能になります
実際に起きた失敗
今回の取り組みでの反省点もあります。
👉 全メーカーを最初から競争に入れなかったこと
です。
結果として、
- シェアの低いメーカーからのクレーム
- 説明対応の増加
など、
👉 後処理の負担が大きくなった
という経験があります。
👉 原則:関係者は最初から巻き込む
今後の展開|まだ余地は大きい
現在は免疫機器の統一を進め、
大きな問題なく運用できています。
今後は、
- 凝固
- 尿
- 血液ガス
など、
👉 他分野への展開を進める段階
です。
検査分野はメーカー寡占が進んでいるため、
👉 競争環境を作りやすい領域
でもあります。
検査分野はまだ削減余地がある
興味深いのは、
👉 医薬品メーカーの広告は減少
👉 検査メーカーの広告は継続
という状況です。
これはつまり、
👉 検査分野にはまだ利益余地がある
ことを示唆しています。
まとめ|検査試薬は“次のコスト削減領域”
これまでのコスト削減は、
- 医薬品
- 診療材料
が中心でした。
しかし今後は、
👉 検査試薬・機器の集約が重要テーマ
になります。
最後に|成功のポイント
今回の取り組みから得たポイントは以下です。
- 機器更新タイミングを把握する
- グループ全体で交渉する
- メーカー競争を最大化する
- 現場との合意形成を丁寧に行う
- 関係者を最初から巻き込む
👉 単なる共同購入ではなく「戦略」として進めることが重要
です。

