病院のエレベーター保守

エレベーター保守には、三菱電機ビルソリューション、フジテック、日立ビルシステム、東芝エレベーターなどのメーカー系と、ジャパンエレベーターサービス、SECエレベーターなどの独立系など2種類の企業がある。

エレベーター内のステッカーを見ると、保守を行う会社のステッカーが貼ってあったりする。

保守の種類もフルメンテナンスとPOGがあるが、フルメンテナンスの場合にはメーカー系と独立系でなんと保守料がおよそ50%にもなったりする。コスト削減の観点からは非常に大きく、300床クラスの病院では、年間500万〜1,000万円もの削減ができることもあるだろう。

独立系は、そのメーカーのみならずいろいろなメーカーの部品を持ち、基本的にどのメーカーのエレベーターも保守が可能だ。メーカー系の独占を防ぐことから独立系が産まれたが、どんどんシェアを拡大して、現在は20%のシェアを持つとのこと。(ジャパンエレベーターサービス調べ)

https://www.jes24.co.jp/ir/market.html

病院に限らず、いろんな業種でコスト削減に繋がる話だろう。病院でも独立系の導入は増えており、自分の関わっている病院でも年々取り扱い件数が増えている。

質が落ちるのか、と反対する人は言うが、10を超える病院に導入してみたフィードバックは条件付きで考えれば、大きなクレームや問題は生じないと言える。

生命を預かる病院でエレベーターが独立系で良いのか?とか災害時に閉じ込められるのでは?と言うが、エレベーターの中で治療でもするのだろうか?

条件付きと言ったが、営業所からの駆けつけ時間などはあらかじめ確認が必要だ。独立系エレベーター保守会社の営業所も都市部は数は多く、メーカー系と同じ時間かむしろ近いことすらある。地方で、あまりに所要時間が違うときに初めて考える話だろう。

メーカー系であっても100%、独立系よりも早く駆けつけられる保証もないわけで、かつ、両者とも基本的には遠隔監視がされるようになっており状態の把握自体はすぐできる。

しかし、リニューアル時にはメーカー系の方が得意ということはあるだろう。そもそもメーカー系は保守費用に設置費用を勘案していることもあると聞く。リニューアルの場数は独立系エレベーター保守会社も勝てないだろう。

上記の条件付き以外は基本的に切り替えて差し支えないと考えて推進している。

しかし、なかなか不安だからと切り替えが進まない病院も多い。デメリットを見つけると、ほら見つけた❗️大問題だ‼️かのように言う人もいるが、周りの病院が切り替えを行い問題なく運用ができている事実には、なぜ目を背けるのか不思議でならない。

そう言った説得を重ねて、どんどん独立系の保守会社のシェアは増えている。

病院にとって、年間数百万の費用削減は同じサービスを受けられるのなら大きい。

病院以外の他業界も、独立系エレベーター保守が担っていることは増えてきた。街中でエレベーターを乗ったときにステッカーを見ると、企業のスタンスが伺えるなと思って、興味深く見ている。

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