遊休資産の有効活用

物価高騰と併せて言われるのが、輸送費の高騰。医薬品や診療材料、機械の運搬に酸素のタンクローリー運搬まで輸送費の上昇の影響がある。

発端は「2024年トラック問題」。

医師の働き方改革と同じようにトラックでも上限規制が厳しくなり、運転手の確保が不足しているし、今まで1人で担っていたドライバーが2人になる。その価格転嫁がタイムラグを経て医療界にも押し寄せている。

この問題は国土交通省。

厚労省管轄まで波及することを縦割りの国は見越せていたのだろうか、と思う。これこそ、政治のせいでは?

そのタイミングで各病院の遊休資産を他施設に譲る取り組みをしている。

以前から取り組んでいて、公民館にあるような「譲ります」「譲ってください」の掲示板のような運用もしたが、「譲ります」がなかなか自発的に出てこず頓挫。

いろいろ試行錯誤し、アナログで各施設に定期的に提出させると出てきた。

リハビリ牽引機やらベッドやら車椅子やら。

診療科の減少や医師が不在になったことによるものも。マッチングはぽつぽつとできるようになり、いつも何かの案件が動いている状態にまではなっている。

どのみち倉庫に眠るようなものを他施設で有効活用すると言う意味で良い取り組みだと考えているが、輸送費の高騰がこのスキームに影を落とす。タイミングも悪かったか、、。

医療機器も運べるような物流会社に頼むわけだが、先方の案件が多く、取り扱ってくれない、までは行かないけれども、どの会社でも手を挙げて競争環境が働くという状況ではない。

見積もりを取ると輸送費が高く、中古の医療機器を購入した方が安いことや輸送費の金額から見送ることもある。

すると輸送部隊も直営で持つ必要があるかもね、という話になる。確かに検査検体の輸送や医薬品の配送などもどんどん課題になってきている。給食委託も高騰により直営化の動きがあるが、輸送についても直営という流れが来るかもしれない。

現状はできる範囲内で、遊休資産の有効活用を行っている状態。日本全国の病院には眠っている機械や道具もたくさんあるのだろう。

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