人件費率管理

あまりに高い病院の人件費率

病院経営において、一番大きなウェイトを占めるのが人件費率である。医師や看護師などスタッフ確保が病院運営に欠かせないが、経営とも表裏一体である。

人件費率は通常民間の医療機関で50%〜自治体運営や地方では80〜100%ということもあり通常の業種より極めて割合が高く、黒字化に大きな鍵を握る。それ故に病院経営を考えることが難しい理由だろう。

違う業種の方にはこの割合は、理解しにくい状況だが、スタッフなしでは病院も運営できず、病院が地域に必要となると、その中で経営管理をすることになる。

職員は一度採用すると、なかなか人件費率削減は容易なことではないし、そもそも医療職の確保が近年、医師や薬剤師、看護師、看護補助者など、いや、どの職種も難しい。よってこの投稿もここですぐさま解決に至る方策など書けるはずもなく、永遠の課題だろう。書ければ書籍も書けるし、携わる多くの病院の黒字に貢献できているに違いない。

主な対策は

・適正職員数の把握

・AIやロボットの活用

・他職種へのタスクシフト、業務見直し

・非常勤職員の見直し

以上が一般的に検討される主な対策だろう。病院でのAI活用やRPA、ロボット活用は喫緊の課題だが全国的にまだまだである。別の投稿に譲るが、今回の改定の目玉であるDX推進と、病院が求めるDXには隔たりを感じる。

適正職員数の把握

これは長い時間を掛けて取り組んでいる。採用が各病院でなされている場合は、この適正職員数を皆が共通した認識で守る、認識することが難しい。

看護師の充足率、コメディカルの必要数。

これを長年数値化、共通認識化することに取り組んだ。しかし、まだまだ途上であり、グループ病院では本部で採用権限を持つことが正解かもしれない。

病院現場での格闘

病院長の先生を始め現場の経営陣は、職員からの「人が不足している」との圧力が強く、大変だ。毎日身と心を擦り減らされる思いだろう。患者数は、季節変動などで稼働率も月により大きく異なることもある。看護師も低い稼働率で慣れてしまうと、高い稼働率になったときに不平不満が出る。それが離職にも結びつくと言うから大変だ。

ましてコロナ以降、病院経営が難しくなっている理由は、ここにあると私は考えている。資格職である医療職に、コロナで臨時の職員を確保するために高額の給与を提示した。「隣の芝生が青く見える」に拍車がかかっている気がしてならない。

とこのテーマは大きすぎて話もいろんな方向へ飛ぶ。纏まらないのでここで。

Follow me!