院内検査の構造

モノの調達を考えたときに薬剤部や、モダリティを購入する放射線室、委託費の大きい栄養室が目立つのに対し、少し影を潜めているのが臨床検査室だ。P/Lの中でも、試薬が医薬品費や、検査委託が委託費に入ったりと細分化するのもあるかもしれない。

検査室のコストについては何も外部委託の検査会社との交渉だけではない。検査試薬のランニングや、機械のイニシャル、保守、迅速キットなどの費用と多岐にわたる。目につかないこともあって、なかなか見直しのメスが入っていないことも多い。

まず、試薬については免疫、生化学、凝固、尿、血液ガスなどの分野があるが、免疫の分野の金額が大きい。業界が寡占状態であることもあり、なかなか競争が働かず、機械のイニシャルも試薬のランニングも高止まりしていることが多い。チャンスは病院の移転時や機器の更新時だ。できれば他のグループ病院も巻き込んで、機器の統一を行なって価格交渉したい。

交渉手法によっては驚くべき費用の削減が行えることもある。

そして、院内検査と外注項目の見直しも定期的に行うべき問題だ。外注委託費も人件費高騰から給食委託同様に、人の確保が難しくなっており、「撤退」というカードを切られることも散見されており、すっかり交渉が難しくなってしまった。10年前の状況とだいぶ異なる。

項目の見直しの問題は検査結果が得られるスピードの問題もある。外注はどうしても結果を得られるのが自院でやるより遅くなる。特に病理検査などは特に最近、顕著だ。

ただスピードを優先して検体数の少ない機器の投資を行うかはよく考えなければならない。診療の質とコストが裏腹になってしまい、難しい問題であるが代償は大きい。

他にも採血管やボトルなど診療材料も検査室では使用料が多い。この業界も寡占であるので、なかなか競争が働きづらいが、統一するなどしてコストダウンを図りたい。

インフルエンザやコロナの迅速キットについても以前述べたように、グループ病院で集約を行えば、特価設定を引き出すことができる。

そもそも、検査運営にもいろいろな手法がある。一般的な直営での検査➕外注、の形態でなく、いわゆるFMSやブランチラボでの運営だ。

FMSなどでは検査技師も含めて外注してしまい、機械や試薬の交渉をせずに、一律の金額での依頼が行えるが、やはり高止まりする危険性は否めない。検査技師が確保できない場合には、ブランチラボという話も出てくるが、委託会社と自前の職員での範疇や分担、検査項目の限定はややもすると複雑だ。

診療材料においても、血液培養で用いるレズンボトルや採血管、スワブやコップなど検査部門で扱う資材が多い。

検査部門も他部門同様、コスト管理の面においても、目を向けるべき点が多い。

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