病院グループの医療機器購入

CT、MRI等高額の医療機器と呼ばれる類のものは病院グループの本部で交渉をすることにしている。これらのものは一度購入すれば10年ほどはもつ。放射線技師にとっては、自らが務める病院で、長い社会人生活のなかでもCTなどを購入する機会は数えるほどである。まして室長になってからというと、さらに機会は少ない。(もちろん病床数の大きい病院はCTを2台保有していたりすると、更新の頻度は高くなるが)

よって本部の交渉であれば、全国のグループで同時期や近い時期に同じCTを購入しているなど、価格交渉もできる故にノウハウもあるわけなので、その運用になる。しかし、やはり現場では普段接する機械を自分の思うようにしたい人もいるので経営的には要注意だ。

購入自体は機器購入計画によって購入するが、現場ではメーカーの「本命」機械が決まっていて、相見積もりも取らずに、決めうちをすることが多い。やはりメーカーの普段の営業からの関係性もあるだろう。高額なオプション部品をつけて、高性能なものも欲しい、となる。

やはりこれらも第三者が客観的な視点で、判断することが必要になる。その病院に必要な投資で回収が見込めるのであればよいが、必要でないならば精査するべきだ。簡単な話。

残念ながらオーバースペック、となったうえにその機能も持て余したうえに保守料も高くなるということがよくある。医師招聘のために言われたCTを言われた構成で、というのもありがちだ。やはり第三者が精査するのは必要、、、。

これらの医療機器だと高いものはオプション機用をつけただけで平気で2〜3千万購入費用が高くなる。MRIなどは、コイルなど早々老朽化しないのでリファービッシュ、というのも最近はよくある。自分で購入すると、まず選択肢に入れないだろう。

本部で買うことにしても、必要な投資かどうかのせめぎあいの中で、強行に押し込んできたり、予めメーカーと話をつけていたりなんていう強者の放射線技師もいる。

機能については詳しいが、交渉術や経営に長けているわけでないので、本部と現場で調整しながら進めて行く必要があるのだろう。

さらに、家電ではないけども、高額故にメーカー側も受注しようと必死だ。プレゼンはもちろん、価格の交渉も重ねていくと最終的に最初の提示価は何だったのかという感じである。本国と掛け合いました、なんて言ってだいぶ金額が変わる。そもそも定価があってないような世界で、「特別値引」という値引が最初から求めてもいないのに根拠のない値引きが入っているのだから不思議な世界だ。

やはりある程度、メーカーで競争してもらい、適正な価格で購入しなければならない。

あるグループでは、同じCTをまとめて買って配ることさえあると聞く。それを敢えて行う背景にも上記のような理由があるからだろう。

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