既存業者からの変更

病院と既存業者の関係

検査試薬について、グループ全体で契約している会社に切り替えれば、年間1千万円の費用削減ができるのに、現場の検査技師が既存の会社を優遇したいと言うことがあった。

その病院は赤字で、昨今の費用増で苦しむ病院グループのことを考えれば、理解ができていないという話で、多くの人が聞けば首を傾げる話。しかし、一番折衝しているのはその人で、確かに病院の業務に支障があっては言うまでもない。変えてみなければビフォーアフターは分からないのは事実だが、切替先は他病院でもうまく運用できている会社であるし、近隣の病院も切替先の会社が納めており、納入に課題があるわけではない。

なかなか既存でうまくいっていて変更するのは勇気のいることだ。それを外部、同じ会社であっても病院外の人間から言われて気が済まないのも分かる。その方との関係が充分に構築できていないので、すんなり腑に落ちないということもあるだろう。ただ、総合的に考えてやはり変えるべき状況だった。

私は具体的にどのような点が変えて一番怖いかを聞いた。

「既存の会社は緊急時でも担当の携帯電話が分かり、電話が繋がる」

なかなかびっくりする話だった。

変更までの経緯

新しい会社での緊急時体制を説明し、その懸念はしっかり晴らせるよう引き継ぐことを約束した。

やはり地元というか地域でシェアを持つ会社だったが、三河屋さん的なところもあるのだろう。どうしてもこれに限らず、地元業者を使わないといけないという制約があるときもある。地元経済の活性化ということらしいのだが。今回のケースはそれにも該当しない。地域で強い会社。

何回か段階を経て説得を試みているが、明確に反対する時には

「グループの方針と異なるので、病院としての意見であれば聞きます。」というようなことを言った。他部署を含めての説得をしていたようだが、事務部門と検査部門に引き続きデータや数値でのメリットを説明した。

結果、病院としては会社を切り替えるということに落ち着いた。

人間関係という話もあったが、他部署への説明においては私情を挟まない話であるがやはり、人脈が構築できている人が他部署にはいてこまめに連絡、連携できる体制があったというのは大きい。つくづく人脈の体制さは感じる。

また、既存会社と今後の展開について、病院と一緒に打ち合わせを複数回行ってきた。丁寧に何度も打ち合わせし、見積もりを得てきたことにも意味がある。しかし、それを理解しているかはわからないので、なかなか大変な仕事だ。

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