入院と退院の加算

入院したてのときに、早めに手をつけておくべき加算と退院時に取るべき加算があるが、加算の考えが独立してしまって、1人の患者がそれぞれの加算を流れるように漏れなく、効率的に算定するということが多くの病院でできていない。つまり、多職種が共同してPFMで取り組むということを意味する。入退院支援加算が算定されていても、他のこれらの加算が算定されていなければ、ホンモノのPFMと言えないのではと思う。

(入院)

・入退院支援加算

・薬剤管理指導料

・介護支援等連携指導料

(退院)

・退院時共同指導料

・退院時リハビリテーション加算

・退院時薬剤情報管理加算

・退院時栄養指導管理料

・診療情報提供書 退院時診療状況添付加算

・訪問看護 特別訪問看護指示書

などが重要な加算、指導料となる。

入退院支援加算は退院困難な理由を早めにスクリーニングして計画書の作成を行う必要があり、介護支援等連携指導料は入院中、2回まで算定できるので入退院支援加算を踏まえて早めに介護支援の連携に着手する必要がある。

退院時の加算も個別に算定していると、算定数は少なくなる。退院指示が出て、すぐ退院させるよりも、リハビリや薬剤、栄養指導と言った退院時指導をすることで在院日数は長くなるが、行える可能性がある。人員が手薄な土日の退院率が高い病院でコメディカルもシフト制ならば、無理に土日に退院させなくても、となる。

診療情報提供書の他機関への紹介時に通常、データを添付するが、その算定が紹介状の枚数のうち、90%されている病院もあれば、10%程度しか算定できていない病院もある。運用の確認が必要だ。

訪問看護の特別訪問看護指示書も重要だ。

退院時にこの指示書が出ることにより、医療保険の適用ができるほか、1日複数回の訪問、複数の看護師での訪問、週3日までのところ週4日までの訪問が14日間までの間に行えることになる。患者さんの退院後のフォローが充実するほか、もちろん経営面でも退院時にきちんと指示書を出すか確認することは重要なことになる。

とりあげたのも一部の加算に留まるが、入院時と退院時の加算を網羅的に把握してそれぞれが漏れることのないシステムで対応することが、医療の質にとっても経営面でも良いことは間違いない。

テンプレートで介入、算定のチェックを行ってもよい内容だと思う。

入院時から退院時まで漏れなく有機的に算定ができるPFMができれば、質も伴ってくると思う。

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