健診事業の拡大
最近は健診事業を拡大しなければ、という声を聞くことが多い。人口減による患者数掘り出しの観点や、自費診療であることなどからだが、地域での病院が担う役割も変わってきたと思う。今までは健診は医師会の仕事、ということで病院が手を出してはいけない不文律があったと聞く。
よって、健診部門はあくまで病院に付属するサブ的なポジションにどうしてもなっていた。今や予防医療も見直され患者側の関心も高くなってきているのも事実。
どれだけのニーズがその地域にあって入院に結びつくのか、はたまたどのように健診収益を上げて行けばよいのかを取り上げるコンサルもいるが、数も多くない。健診専門クリニックを除いて、病院が健診事業を拡大して成功事例となり講演に引っ張りだこ、という病院もまだ多くない。まだ道標としても確立された病院も多くなく、難しい事業だと思う。
以前考えられる健診の対応策を考えて見たことがあるが、まだ全然網羅ができていないと思われる。こういった整理された記事も少なかったと記憶する。
ハード面とソフト面にざっくり分けてそれぞれの10選を挙げる。網羅していないが、整理用。
(ハード)
1.巡回健診車、出張健診の検討
2.内視鏡までの動線見直し
3.女性専用フロアの作成
4.健診ソフトの導入 アナログ事務作業からの脱却
5.広報・ホームページの充実
6.企業向け健診プラン、健診オプション項目の充実
7.人間ドックメニューの拡大 2日ドック、脳ドック
8.外国人対応の強化
9.託児サービスの導入
10.健診専門チームの設置
(ソフト)
1.休日健診ニーズの把握 近隣機関の実施状況
2.協会けんぽ生活習慣病予防健診実施施設への掲載、人間ドック学会機能評価認定
3.行政や企業へのPR、営業
4.内視鏡待ち時間の改善
5.胃透視の充実 胃透視から内視鏡に繋げる
6.受診勧奨の充実
7.特定健診マイナポータブル活用
8.二次検査 病院からも呼び出す体制整備
9.SNSやWEBによる広報戦略強化、地域イベント、セミナーでの広報活動
10.紹介制度、リピーター特典の設定
引き続きアップデートしていく必要がある。