事務が価格交渉する理由
病院でなぜ医師でも看護師でもなく、事務が価格交渉を担うか。
各職種の業務を平等に見れるから、とかExcelなどの事務処理能力が高いから、というのでなく、結論としては病院の中で唯一稼ぎをあげられない職種だからと考える。
医師はそんな時間があったら、診療を1人でも多くしてもらった方がよいし、薬剤師も1人でも多く薬剤管理指導をやってもらった方が良い。
各職種のプロをまとめる橋渡しをするのが事務の役目、重要な緩衝材であり、病院の隠れたコンダクターだ。唯一、医療有資格者でない事務が果たす役割があるから、というのも間違いではないと思う。先ほどの事務処理能力だって間違いではないだろう。
しかし、稼ぎたくても稼げないのが事務だ。
診療情報管理士や医療対話推進者を取って医療有資格者ぶる人がいるが、確かに稼ぎに貢献している。通常の事務は、病院にとってコストでしかない。
だからこそ、事務が他の事務の方の分まで収益アップを試みたり、コスト削減をする必要がある。
民間企業の特に営業職では、入社して自分で稼ぐ、ということが社会人であると教わる。支店の数字目標に貢献していれば、仕事を頑張っていることになるし、達成していないならば会社の足を引っ張っている人間であると見なされる立場に置かれる。月々の販売会議では、どうして目標を達成できないのか、結果が出るまでヒアリングされ、PDCAを回される。
それが社会人でたるものだと文化のなかで教わる。
病院、特に自治体系列では安定しているから、というイメージで入職し「稼ぐ」という考えがない人が多い。
病院だからこそ、だからこそ事業を継続しなければならない。その貢献を事務職が一翼を担っているのだ。
まずその認識をしなければ、価格交渉する際のモチベーションにならない。何のために交渉をするのかという動機付けにならないということを最近強く感じている。
交渉の成果によって評価をすることはひとつのモチベーションと思うが、みんなの分までカバーするという心意気が必要思う。そう考えると、与えられた時間のなかで無駄な時間はない。
結局、交渉を成功させるためのポイントは、方法の工夫やきちんとした管理、しつこさ、粘っこさ、考えることだ。本人のやる気を起こさせなければ何も始まらない。自分の給料は自分で稼ぐ、という意識をどの仕事でも持ちたい。


